勉強でやる気を引き出す方法2

新しく入ってきた上級生がミニ先生役で教えてくれました。
こうして教えることで、自分の知識を確実に定着できるかが大きく変わってきます。

 

そもそもテストって何のためにしていると思いますか?

「知っている知識を確かめる為」だと思っている人が多いと思いますが、実はそうではありません。

受験や資格の試験は、持っている知識を図るためのものですが、中間・期末テストや小テストと呼ばれるものは、成績をつけるためにしている先生もいるかもしれませんが、

本来は「学んだ知識を定着させるための実践練習」であり、苦手箇所を発見する為なんです。

 

例えば、自動車や電車なども新型車を運用する場合は、徹底的にテスト運転を行うはずです。なぜなら、万が一の事故を起こしてはいけないからです。

あらゆる状況でテストを行い、徹底的に問題を洗い出して潰していく。この工程を世界で一番真面目にやってるのが日本です。なので、日本の車や電車の信頼性は世界一なんです。

学校のテストも全く同じです。学んだ知識をどれだけ身につけているかを試して、分かっていない所を洗い出し、そして苦手部分を解決していく。

最も良くないのは、点数を取る事が目的になってしまっているテストであり、その点数のみで評価する大人(教師や親)です。

 

自分も子供のころの記憶では「今日は抜き打ちテストやるぞ!」とか言われて「えぇー!聞いてないよ~!」とか、「明日テストやるぞ!」とか言われて「嫌だなぁ~、どうせ点数採れないよなぁ」とか思った記憶がありますが、ビジネスを通じて前述の考え方を見出してからは、自分の子供に対しては点数が採れなくても一切叱りません。

でも、テストのやり直しは厳しくさせます。この「テスト」と「テスト直し」の繰り返しが、最も知識を定着させる最短の方法なんです。

 

さて、このテストの考え方を日常に実践する簡単な方法があります。

それは「学んだことを教える」です。

授業や本を読んで、一通りの知識を得たと思っていても、人に教えるとなると上手く説明できない。説明しているつもりだけれども、上手く伝わらない。それはまだ十分な理解に達していない証拠です。

 

では逆に、分かりやすい授業ってどんな授業ですか?話が面白くて上手な先生はたくさんいますが、分かりやすいかどうかとは別の話です。

また理路整然と語る話は意外と残らないものです。

分かりやすい授業、学力がつく授業とは「結論が明確になっている」「本質を捉えている」ということが大事です。

十分な理解を出来ていないと、明確な結論から話すことは出来ませんし、解き方を教えられても本質を教えられません。

人に教える事を通じて、その曖昧な理解で終わってしまっている部分を明らかにできます。

 

そしてもう一つ、人に教える事での良い副作用でもあるのが「人に教えながら自分で聞いている」ということです。

自分の声を自分で聞いている時に、「なるほど!だからこうなんだ!!」という本質が見える瞬間があります。

頭では理解できているはずの知識ですが、「腑に落ちる」とでも言いましょうか、本当の意味で得心する感覚が得られます。

もう、こうなったら怖いものはありません。どんな変化球が来ても打ち返せるだけの本質がつかめています。

曲がろうが、落ちようが、ボールは必ずホームベースの上を通ってキャッチャーミットめがけて飛んでくる。だから、その一瞬をきっちり打ち返せれば、必ずヒットに出来るはずです。

 

サニーアカデミーでは、大阪市の公立小中学校とも連携して、学力向上へ向けた研究を行っています。

その中から見出した「教えて学ぶ」という効果を検証しています。

学んだことは人に教えて定着させる。確実に学力が身につくメソッドとしての実践を日々試みています。

 

さらにプログラミングを学ぶことで、その幅がさらに大きく広がります。言うなれば、相手のピッチャーが投げてくる球がおおよそ分かるようになります。

その話は長くなりますので、またの機会に。